Item

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REAPERでItemの波形表示(Peaks)が粗くなってしまう問題の対処方法

今回はREAPER上でのItemの波形表示の挙動が変わって焦ったという話です。


いつの間にか変わったItemの波形表示

先日気が付いたのですが、REAPERでタイムライン(Arrange View)を拡大表示してItemを見た時に、従来はサンプルの折れ線が表示されていたのにいつの間にか粗いカクカクの表示になっていました(下図の上側のItemのような感じ)。

何かバグったかな? と思って波形表示(Peaks)の再構築を行ったりしても直らなくて少し焦ったのですが、その後解決策を無事見つけることが出来ました。最近こういったケースに遭遇したことはないでしょうか。

REAPER_LowResPeaks_01

解決方法

結論から言うと、Preferencesに設定が追加されていました。以下の設定でON/OFFの切り替えが出来るようになっています。

  1. REAPERのメインメニューから [Options>Preferences...] で設定ウィンドウを開く。
  2. 左側の設定項目で [Media>Video] を選択し、[Display low-resolution audio peaks for video items] をONにすると動画のItemの波形表示が粗くなります(OFFで従来通りサンプル折れ線表示)。

上記説明で強調表示してあるとおり、「動画のItemの波形表示」のみがこの影響を受けるようで、それ以外のwavファイルなどのItemについては特に影響はないようです(こちらは従来通りサンプルの折れ線表示のまま)。

設定を切り替えてみた場合の表示状態の比較は以下のとおりです。

  • 設定をONにした場合: REAPER_LowResPeaks_On
  • 設定をOFFにした場合: REAPER_LowResPeaks_Off

REAPERのどのバージョンからこの設定が入ったのかはチェックしてないのですが、最近波形表示がパワーアップした(ラウドネス等のグラフや色付け表示などが強化された)こともあって、その流れで実装された機能なのかもしれません。あと恐らくPeaksを粗く表示できるようにすることで、そのもとになるPeaks構築の計算を高速に出来るようにしたとかなのかも(ノートPCや非力なPCなどで処理速度に違いが出るか見てみたいところ)。

いずれにしても無事問題が解決したのでスッキリしました。どんなツールでもそうですが、デフォルトの挙動が急に変わるとビックリしますね! 音声付きの動画をタイムラインによく配置する人はご注意下さい。


REAPERのItem配置やItem分割位置をMIDI Note化

今回はItemの位置をもとにしたMIDI Note生成の方法をいくつか紹介します。


Itemの位置と長さをMIDI Noteに変換

REAPER上でwavファイルなどのサンプルをぺたぺた貼って曲などを作っている場合に、やっぱりMIDIでの打ち込みに切り替えたいということが時々あったりします。

そういう場合は、変換したいAudio Itemを選択して、以下のアクションを実行します。すると、半音ずつずれたNoteが並んだMIDI Itemが生成されます。

Item: Create chromatic MIDI from items
ItemToMIDI01
ItemToMIDI02_Velocity
↑ Velocityも設定されている

あとこのアクションはAudio Itemにしか反応しないようなので注意。Noteには個別に異なるVelocityも設定されるようですが、どういう規則でこの値が決まっているのかイマイチはっきりしない感じ。


Dynamic Split機能でItem分割位置にMIDI Note生成

Dynamic Splitの機能については後で別の記事にでも書こうかと思っているのでここでは省略しますが、要するに波形データの音量をもとにトランジェント位置等を検出して自動的にItemを分割してくれる機能です。

この機能はREAPERメインメニューの [Edit>Dynamic Split]でウィンドウを表示出来ます(ショートカットはデフォルトだとDキー)。

DynamicSplitMIDI01

このウィンドウの下の方に [Create chromatic MIDI item from slices] というチェックボックスがあるので、これをONにしてItemを分割すればItem分割とともに分割位置にMIDI Noteを挿入したMIDI Itemも作成してくれます。

DynamicSplitMIDI02

これについてもNoteにVelocityが設定されます。音量をもとにVelocityが設定されているっぽい雰囲気ではありますね。


REAPER基本設定:REAPERウィンドウが非アクティブになった時の挙動設定

初稿:2020/08/06 21:08 - 最終更新:2024/06/10

REAPERのウィンドウからフォーカスが別のアプリケーションに移った場合、何かが切り替わるような動作をしていることがあるのですがお気付きでしょうか?

例えばREAPERのウィンドウをいじった後、別のアプリケーションをクリックしてそちらに切り替えたという場合がこれに該当しますが、REAPERはいくつかの種類の状態を自動的に切り替えてくれています。今回はこれらの設定について触れておこうと思います。

以下のものはREAPERのPreferencesに設定があるので、メインメニューの [Options>Preferences...]でPreferencesウィンドウを表示しましょう。


ウィンドウ非アクティブ時の挙動設定

ウィンドウ非アクティブ時にオーディオデバイスを閉じる

PrefAudio_CloseAudioInactive01
[Audio]ページの[Close audio device when stopped and application is inactive]

これは恐らく他のアプリケーションでもオーディオデバイスが使えるように解放してくれる機能かと思います。特にオーディオデバイスで排他的なモードを使う場合は、REAPERがデバイスを握ったままだと他のアプリケーションでオーディオデバイスが使えなくなる場合があるので、そういう場合はこのオプションをONにしておくとよいでしょう。

ただし、オーディオデバイスを閉じたりまた開いたりするのには結構時間がかかる場合が多いので、REAPERのウィンドウに戻ってきた時のレスポンスが悪くなります。なので筆者はこの設定はOFFにしています。


ウィンドウ非アクティブ時にItemをOfflineにする

PrefMedia_OfflineItem01
[Media]ページの[Set media items offline when application is not active]

Media Itemは通常Onlineという状態で、.wavファイルなどの音声を再生できるいわゆる普通の状態がこれです。そしてこれをOfflineにすると.wavファイルなどへの接続を解除した状態になり、もちろん再生も出来なくなります。

このItemのOffline化が必要になるのは、そのItemが握っているMedia Source(.wavファイルなど)を他のソフトで直接編集して上書きしたいという場合です。Item右クリックから[Open items in editor]でItemのMedia Sourceを直接編集するアプリケーションを起動して、そちらで編集後に上書き保存する場合、このMedia Sourceを握っている全ItemがOfflineになっていないと上書きに失敗します。

なのでウィンドウをREAPERから別のアプリケーションに切り替えたら全部のItemをOfflineにしてしまうというのは、有効な方法の一つです。


これら自動切換えが問題になる場合について

一般的にはまれなケースですが、スクリプトで大量に処理を行ったりする場合、スクリプト実行中にウィンドウのフォーカスを切り替えると干渉する場合があるようです。そのような場合は今回紹介したオプションを全てOFF(自動で切り替えない)にして試してみるとよいでしょう。

他にもこれらの設定で問題が起きた時のメモ

  • (2024/06/10追記)オーディオデバイスが自動的に閉じられてしまうのが原因でiZotope RX Monitorがうまく動かせなくなる問題がありました。詳細および解決策については以下のページをご覧下さい。

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