Audio

PeloReaper Extensionの情報やダウンロードはこちらからどうぞ。
PeloReaper Extension for REAPER is here.
ReaperBanner01_w250 AudioSoftBanner01_w250

REAPER基本設定:REAPERウィンドウが非アクティブになった時の挙動設定

初稿:2020/08/06 21:08 - 最終更新:2024/06/10

REAPERのウィンドウからフォーカスが別のアプリケーションに移った場合、何かが切り替わるような動作をしていることがあるのですがお気付きでしょうか?

例えばREAPERのウィンドウをいじった後、別のアプリケーションをクリックしてそちらに切り替えたという場合がこれに該当しますが、REAPERはいくつかの種類の状態を自動的に切り替えてくれています。今回はこれらの設定について触れておこうと思います。

以下のものはREAPERのPreferencesに設定があるので、メインメニューの [Options>Preferences...]でPreferencesウィンドウを表示しましょう。


ウィンドウ非アクティブ時の挙動設定

ウィンドウ非アクティブ時にオーディオデバイスを閉じる

PrefAudio_CloseAudioInactive01
[Audio]ページの[Close audio device when stopped and application is inactive]

これは恐らく他のアプリケーションでもオーディオデバイスが使えるように解放してくれる機能かと思います。特にオーディオデバイスで排他的なモードを使う場合は、REAPERがデバイスを握ったままだと他のアプリケーションでオーディオデバイスが使えなくなる場合があるので、そういう場合はこのオプションをONにしておくとよいでしょう。

ただし、オーディオデバイスを閉じたりまた開いたりするのには結構時間がかかる場合が多いので、REAPERのウィンドウに戻ってきた時のレスポンスが悪くなります。なので筆者はこの設定はOFFにしています。


ウィンドウ非アクティブ時にItemをOfflineにする

PrefMedia_OfflineItem01
[Media]ページの[Set media items offline when application is not active]

Media Itemは通常Onlineという状態で、.wavファイルなどの音声を再生できるいわゆる普通の状態がこれです。そしてこれをOfflineにすると.wavファイルなどへの接続を解除した状態になり、もちろん再生も出来なくなります。

このItemのOffline化が必要になるのは、そのItemが握っているMedia Source(.wavファイルなど)を他のソフトで直接編集して上書きしたいという場合です。Item右クリックから[Open items in editor]でItemのMedia Sourceを直接編集するアプリケーションを起動して、そちらで編集後に上書き保存する場合、このMedia Sourceを握っている全ItemがOfflineになっていないと上書きに失敗します。

なのでウィンドウをREAPERから別のアプリケーションに切り替えたら全部のItemをOfflineにしてしまうというのは、有効な方法の一つです。


これら自動切換えが問題になる場合について

一般的にはまれなケースですが、スクリプトで大量に処理を行ったりする場合、スクリプト実行中にウィンドウのフォーカスを切り替えると干渉する場合があるようです。そのような場合は今回紹介したオプションを全てOFF(自動で切り替えない)にして試してみるとよいでしょう。

他にもこれらの設定で問題が起きた時のメモ

  • (2024/06/10追記)オーディオデバイスが自動的に閉じられてしまうのが原因でiZotope RX Monitorがうまく動かせなくなる問題がありました。詳細および解決策については以下のページをご覧下さい。

REAPERのオーディオ設定:ASIO4ALLで音が出ない場合の設定例

REAPERをセットアップしたものの、音が出ないという場合もありますよね。今回はASIO4ALLを使用した場合に音が出なかった場合の対処方法をメモしておきます。

自分は普段使っているPCだとUSBオーディオインタフェースを使っている関係上、そのメーカーのドライバを使うので、これまであまりASIO4ALLを入れることはありませんでした。最近自宅環境にWindowsタブレットを導入したことからASIO4ALLとREAPERを入れてみたのですが、最初REAPERから音が出なかったのでその時に変えた設定をメモしておこうという感じです。

ちなみにWindowsタブレットはSurface Pro 7で、本記事の内容はこの機種限定の話なので参考程度のものとしてご覧ください。


PCのスピーカーから音を出す

まず認識しているデバイスはこんな感じ。

CP_Sound_01

REAPERを起動して、Preferencesの[Audio>Device]設定で[Audio]を[ASIO]、[ASIO Driver]を[ASIO4ALL v2]に設定し、デフォルトの状態でひとまず[OK]で設定を完了。ここでREAPER上で音を鳴らした場合、REAPERのMasterには音が流れている(メーターが振れる)ようですが、スピーカーからは音が出ない状態になってました。

MasterOut_01
↑ REAPER上では問題なくオーディオ出力している模様

もう一度設定画面を出して[Output range]を見てみると、8ch分の出力先がある状態。ひとまず[ASIO Configuration...]でASIOの設定を見てみることにします。

AudioDevice_01
↑ なぜか8ch分のoutがある

ASIOConf_01

右下のスパナボタン(Advanced Options)を押して詳細を見ます。

ASIOConf_02

Surface Pro 7はステレオスピーカーの2ch出力のはずですが、ASIO4ALLのDevice Listを見ると、何故か8ch出力のものになっていました。これを2chのものに選びなおしてやると、REAPERのAudio Device設定側でもOutput rangeが2chまでの設定になり、スピーカーから音が出るようになりました。

ASIOConf_03
↑ 2chのものに変更した様子

ちなみにASIO設定(特に使用デバイス切替)を行った後は、一旦Preferencesウィンドウで[OK]するなどしてからもう一度開く必要があります。そうすることで、Output rangeのコンボボックスが更新され、正しいチャンネル範囲を選択出来るようになります。

AudioDevice_02
↑ 2chの範囲で設定出来るようになった状態

AudioDevice_03
↑ 実際に設定した Output range


有線ヘッドホン(ヘッドセット)から音を出す

ヘッドホンをイヤホンジャックに挿すとデバイスが切り替わります。

CP_Sound_02

確認すべきところは上記スピーカーの場合と同様でしたが、ASIO設定などでいじるのは、[Realtek HD Audio 2nd output with SST]といったように2ndというのが付いたデバイスになります。

ASIOConf_04
↑ ASIOのDevice List

AudioDevice_04
↑ Output rangeでも 2nd output の範囲を指定

オーディオ入力も使えるようにする

認識している録音デバイスはこんな感じ。

CP_Sound_03

REAPERのAudio Deviceの設定のところでは、デフォルトだと[2nd output with SST 1]などのように、何故か出力デバイスが指定されていて、入力デバイスを選べない状態になっていました。これもASIO設定で[Realtek HD Audio Mic input with SST]の[In: 4x 16kHz, 16Bits](2つあるけど下側のやつ)を有効にして、PreferencesウィンドウをOKした後再表示し、[Enable inputs]を有効化、[Mic input with SST 1~4]の範囲に設定、とやれば録音できるようになりました。

ASIOConf_05
AudioDevice_05

REAPERでトラックを作って録音ArmをONにすれば、音声が拾えているか分かります。

REAPER_Rec_01
↑ 音声入力を拾えている様子

ちなみにイヤホンジャックに挿した有線ヘッドセットの設定も試みましたが、どういう組み合わせでやってもASIO設定のDevice Listでヘッドセット入力デバイスが有効にならず、今回は断念しました。

あと、ASIO設定でDevice Listに出てくる、一見サポートしてそうだけど音が出なかったりするデバイススペック(8chのoutとか)もよく分からずじまいでした。PCの設定次第では実は使えたりするんですかね? ASIOのSDKとか使ってみればいろいろ分かってくるのかもしれませんが、それはそのうち機会があれば、ということで。

このブログについて
ぺろりがREAPERで遊びたいというだけのブログかもしれない

必ずこちらをお読みください

twitter: @pelori

管理人用
  • ライブドアブログ