MeldaProductionが出しているフリーのプラグインバンドルMFreeFXBundleには、いろいろと便利なプラグインが含まれています。今回はその中の一つMChannelMatrixを紹介します。
MChannelMatrixについて
MChannelMatrixはMeldaProductionから無料配布されているプラグインで、入力オーディオのチャンネルを指定のチャンネルに切り替えて出力するプラグインです。例えば、2chのステレオオーディオなら、LとRを入れ替えるとか両方のチャンネルをLの音にするとかいったことが可能です。
ステレオ入出力だけでなく8chなどのマルチチャンネルにも対応していますので、例えば2chの音源を4chの各チャンネルに振り分けたり、特定の目的で(例えばサラウンドのチャンネル順の修正等)チャンネルを入れ替えたりといった様々な用途に利用出来ます。
↓ MeldaProductionのMChannelMatrixについてのページはこちらプラグインのインストール方法
MeldaのプラグインはMeldaProductionのDownloadページにあるインストーラーを使ってインストールします。インストーラーは1種類しかなくて、それにすべてのプラグインが含まれています。
インストールの途中でどのプラグインを入れるか指定するところがあるので、そこでMFreeFXBundleをクリックしてやれば、フリーのプラグインが選択されてインストールされます。
インストール方法の詳細は過去にまとめてあるのでそちらのページをご覧下さい。
MChannelMatrixの使い方
ここではREAPERでどのように使うかを示します。
基本的な使い方
MChannelMatrixの使い方は簡単で、Track FXにインサートして、入出力チャンネルの対応付けチェックを設定するだけです。
マトリックスの見方は、左側から各チャンネルの入力音声が入ってきて、チェックを入れたところから下方向の出力先チャンネルに出ていくという感じです。縦一列に全くチェックが入らない場合、そのチャンネルからは何も出力されないことになります(そのチャンネルが無音になる)。

[Volumes]というところをクリックすると、マトリックスに出力音量設定が表示されます。音量もここで調節したいという場合に使用します。

SIDE-CHAIN側のマトリックスで、サイドチェイン入力についてもチャンネルルーティングを行えますが、普段滅多に使うことはないでしょう。
マルチチャンネル(サラウンド)での使い方
マルチチャンネルの場合2chより多くのチャンネルを使用するため、Trackのチャンネル設定などいくつかセットアップする必要があります。例えば8チャンネルを使用する場合、以下のような手順でセットアップします。
- Trackのオーディオチャンネル数設定
Trackの[Route]ボタンをクリックし、[Track channels]を8に設定します。
- FXへの音声入出力ルーティング設定
MChannelMatrixのFXを表示した状態で、FXウィンドウ上部の [8/16 in 8out] をクリックして、プラグインの入出力設定を行います。通常はデフォルトで以下の画像のように正しく設定されているハズなので、ここでは確認するだけです。
- MChannelMatrixのサラウンド機能有効化設定
MChannelMatrix右側のプラグインツールバーにある、Channel Modeでサラウンドを有効化([Activate Surround]で有効化し、一旦DAWを再起動する必要あり)して、その後Channel Modeを [Surround] にします。
このプラグインツールバーのChannel Mode設定方法についてはこちらの記事で解説しているので、参考にしてみて下さい。
サラウンドに切り替えるとこうなります。
これでセットアップが完了したので、MChannelMatrixをマルチチャンネルで使用できます。使い方はチャンネル数が増えただけで、ステレオの時と変わりません。