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REAPERでMP4やWebmなどの動画が再生できない場合の対処方法

初稿:2023/02/05 20:45 - 最終更新:2023/02/06

REAPERで動画をうまく再生できない、というのはREAPERを使い始めた時に必ずと言っていいほどぶち当たる問題ではないでしょうか。自分の周囲でもREAPERを使い始めたという人に、ほぼ必ず質問される案件でもあります。

これまでにいくつか個別の記事は用意していましたが、改めてうまくいかない場合の対処法をまとめておこうと思います。

■ 問題と対処方法


MP4など比較的普通の形式の動画ファイルが再生できない場合

この問題のほとんどは、FFmpegやVLCといった動画再生用CODECを導入していない状態だと発生します。以下の記事などを参考にして、これらのCODECをインストールしてみて下さい。


Webmなどのファイルや、一部のファイルだけうまく再生できない場合

稀に起こる問題で、例えば他人から受け取った動画ファイルをうまく再生できないとかいうケースが多いでしょうか(そもそも自分がエンコードした動画なら自分のPCで見られないということもないでしょうし)。

以前、「特定のWebmファイルだけがうまく再生できない」みたいな相談を受けて対処したことがあったのですが、他の人にも有用かもしれませんのでここに記しておきます。

結論から言うと、REAPERで動画ファイルを読み込んで再生時に使用するCODECの優先順位の変更で問題なく再生することが出来ました。

現在のREAPER v6.75だと(というかかなり前のWMV対応が入ったあたりから(?)ですが)、CODEC優先順位の最優先がデフォルトで「wmf」になっていて、「vlc」や「ffmpeg」よりも優先が高くなっています。

VideoCodecPriorityWmf

この「wmf」のCODECでうまくいかない(推測ですが、読み込みファイル形式としてはOKになっているものの、CODECか何かのバグで再生が変になっている?)という時に問題が起こるようです。なので、優先順位を変更すると問題なく再生できる可能性が出てきます(以前問題になったケースでは「vlc」を一番左に移動して最優先にすることで解決しました)。

CODECの優先順位の変更や、動画のItemがどのCODECを使って再生しようとしているかの確認方法については、以下の記事で既にまとめてありますのでそちらをご覧ください。



他にも動画再生時の問題で気づいた事が出てきたら、追記していこうと思います。


REAPERとSonarworks Reference 4の共存不具合メモ

最終更新:2021/08/03

もうSonarworks SoundID Referenceという新製品が出てしまっていて今更な感じですが、個人的に使っているSonarworks Reference 4 for Headphonesについて備忘録的に情報を残しておきます。


Sonarworks Reference 4 と本記事について

SWRef4

Reference 4は誤解を恐れずにザックリ言うと、スピーカーやヘッドホンの機材特有の音響特性をよりフラットになるような方向に補正してくれるソフトです。これがセットアップされた環境なら、どんな出力機器で鳴らしても同じような聞こえ方になる(のを目指す)感じで、音を作る人がリファレンス環境を構築する一つの選択肢となるようなツールです。

実際に複数のヘッドホンなどで聞き比べると分かりますが、さすがに音声出力機器の物理的な限界は超えられないので全く同じ聞こえ方にはならないですが、よりフラットな特性に近づけようとする結果になっていそうなのは分かりますし、自分が使う程度の範囲では十分満足しています。

今回はREAPERも使う前提でReference 4で筆者がつまずいた点や、対策のメモという感じです。以下は自分の環境だけで起きている可能性が十分にあるので、参考にする場合はそういうものとしてご理解下さい。関係ありそうな使用機材は以下の通り。

  • Windows 10 64bit ver.1909~20H2付近だったはず
  • Steinberg UR222mkII
  • SONY MDR-CD900ST他

基本的なセットアップ方法の詳細は割愛します。Studio Editionはキャリブレーションなどがありますが、Headphone Editionはインストーラーでソフト入れてライセンス認証したらヘッドフォンのプロファイルを選ぶだけです。注意点として思いつくのは購入前にお持ちのヘッドホンが対応しているか調べとくくらいでしょうか。


WASAPIモードとASIOモード

しばらく前のどこかのタイミングで導入されたWASAPIモードとASIOモード、ここから悲劇が始まりました。自分の環境ではある時Reference4をアップデートしたところから、Systemwideが起動できなくなり、いろいろ試しましたが特にREAPERとの併用という点でSystemwideの併用が出来なくなりました。

  • WASAPIモードだととにかくクラッシュするだけ。後述の設定強制削除でASIOモードに切り替えればギリ使える。
  • ASIOモードはYamahaのASIOドライバはすぐクラッシュ、ASIO4ALLだけなんとか動くみたいな状態。REAPERを起動した場合はREAPERがASIOデバイスを認識できなくなる。が、希に認識したりしなかったりという謎挙動。
  • 前のバージョンにダウングレードしようと思ったものの、Headphone Editionはネットワークで最新を取得する以外の方法がなく断念(Studio Editionはバージョンごとのインストーラーがあるが、これを入れようとしてもEdition違いで怒られる)

こんな感じの状態になってしまい、Systemwideを使うのはDAWを使わない時だけみたいな運用がしばらく続いていました。

なので比較的最近まで放置してたのですが、久々に調べ直してみるとどこかの海外フォーラムで「うちはWASAPIモードでREAPERも問題なく使えてるよ」みたいな書き込みを見かけたので、Reference4をアップデートしてWASAPIモードを試したところ、REAPERも含めてすんなり動作してしまいました。ASIOモードは微妙な不安定感のままですが・・・。

  • Reference 4の設定をWASAPIモードに変更(ヘッドホンプロファイルも作り直した気がする)
  • REAPERのメインメニュー[Options>Prefernces]から[Audio>Device]でAudio systemを[WASAPI]に設定
    SWRef4_ReaperPrefWasapi

という感じにしてやると、自分の環境では全く問題がなくなりました。本当に今までの地獄はなんだったのかというくらいスッキリ。


Reference4 Systemwideが起動しない場合の対処方法

Reference4のバージョンが上がった時に、以前の設定情報があるとクラッシュする問題が発生するタイミングがありました。最近のアップデートでは特に問題なさそうですが。

もし久々にReference4をアップデートしてSystemwideが起動しなくなったとかいう場合は、以下のパスのファイルを消すといった方法がこちらで紹介されています。

C:\ユーザー\(自分のユーザー名)\AppData\Local\Sonarworks\Reference 4\Systemwide\Systemwidecfg.db

自分もこの方法でSystemwideが起動出来るようになりました。が、やるならこのへんは自己責任でお願いします。このファイルの周辺にヘッドホンプロファイルやライセンス情報キャッシュなんかもあるので、他のファイルも含めてもろもろザックリ消してしまうみたいなのはやめた方が良いです。


Referecne4 VSTプラグインをREAPERでインサートする場所

REAPERでこのプラグインを挿すのにはうってつけの場所があります。Monitoring FXという、Masterトラックを通った後に音声デバイスへ出力される直前にかかるFXで、ここに挿すとDAWでレンダリングする際には影響がなく、モニターする音声にだけReference4を適用することが可能です。

REAPERのメインメニューから、[View>Monitoring FX]でFXウィンドウが表示されますので、ここにReference 4 VSTプラグインを挿入すればOK。

Reaper_MonitorFX

REAPERのウィンドウ右上をよく見ると[MONITOR FX]というのがあるので、そこをクリックしても同様です。ON/OFF切り替えもすぐにできて便利。

Reaper_MonitorFXButton

REAPERのMonitoring FXにこれを挿入して更にSystemwideがONになっている場合、ぱっと見で二重に音響補正が適用されてしまいそうですが、それぞれON/OFF切り替えして試してみたところDAW側の音に関してはVSTのON/OFFでだけ音質が変化し、Systemwide側のON/OFFでは変化がなかったので、おそらく二重にかかるということはなさそうな感じでした(間違ってたらすみません)。 なんか最近試してみたら普通に二重にかかっちゃってますね・・・どっかでアップデートしてからなのか・・・?(2021/08/03 SWR4 ver.4.4.8.2)


REAPERで動画編集:動画再生CODEC確認方法など

動画再生時にうまく絵が出ないとか、何かしらCODECに不具合が生じたことはありますでしょうか?
と書き始めながら、自分はそういうのに出くわしたことがないんですが・・・(汗)

原則としてこちらの記事で紹介しているVLC、FFmpegを適切にセットアップ(REAPERが認識)しているという前提ですが、万が一おかしい状況が出てきたら問題を特定する方法は知っておきたいところです。

そんな時に役立ちそうな以下のTIPSを今回はご紹介します。

※ちなみに今回紹介しているこれらの内容は「動画再生時」に使われるCODECの話で、動画の書き出しには関係ありませんのでご注意ください。


動画ファイルの再生に利用されているCODEC確認方法

タイムライン(Arrange View)上に動画ファイルをドロップするとVideo Itemが出来て、動画再生出来るようになりますが、このVideo ItemのSource Propertyを見ることで、VLC・FFmpegいずれでこの動画を読み込んで再生しているかが分かります。

Video Itemを右クリック>Source properties...
↑ Video Itemを右クリック>[Source properties...]

VISrc_VLC02
↑ VLCで読み込まれていることが分かる

ここで例えばVLCで再生がうまくいかないという場合、FFmpegで再生してみたいと思うかもしれませんが、どうすればよいでしょうか。わざわざVLCをアンインストールするのも手間がかかります。

この場合、次節のCODECの優先順位変更でFFmpegを優先するのも一つの方法です。


使用されるCODECの優先順位変更方法

REAPERのPreferences(メインメニューの[Options>Preferences...])で[Video/import/Misc]に[Video decoder priority]という項目があります。ここに記述されている内容の順番で、動画のデコードに使用されるCODECの優先順位が決まります。順番として最初の方に書かれているものの方が優先されます。

PrefVideo02

デフォルトではVLCが優先されているので、これをFFmpeg優先に変えてみましょう。

PrefVideo03

これでPreferencesウィンドウの[OK]ボタンで確定し、REAPERを起動しなおします。そしてVideo Itemの[Source properties...]を見てみると、FFmpegで動画がロードされていることが分かります。

VISrc_Ffmpeg02
↑ FFmpegで読み込まれている

このようにして読み込みを行うCODECの切替を行ってみることで、「VLCではダメだったけど、FFmpegでは問題なし」などのように動画再生に問題がありそうな箇所を絞り込んでいくことが出来そうです。

この優先順位をいろいろいじってしまって元の順番が分からなくなったという場合は、右側にある[Reset to default]ボタンで元に戻せますから、問題が出た時はいろいろ試してみると良いかと思います。


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