初稿:2023/08/12 21:09 - 最終更新:2025/06/20

今回は表題のとおり、鳴らした音を切り取ってすぐにItem化して使えるGlobal Samplerというスクリプトを紹介します。


Global Samplerとは

GlobalSampler01

Global Samplerは無料で利用できるREAPERスクリプトで、常時録音を行ってくれる機能です。過去1分間くらいの録音が残っている状態になり、そこから自由に切り抜いてItem化することが可能です。

REAPERには録音機能やレンダリング機能がありますが、それよりも気軽に「今鳴らした音良かったので切り取っておくか」みたいなことが行えるので、非常に便利です。


インストール方法

インストール方法はreapackでインストールするだけなので簡単ですが、この機能は他のREAPER Extension(拡張機能)に依存するため、それらもインストールするのが必須となります。以下の手順でインストールすればOKです。

  1. SWS Extensionをインストール
    こちらからインストーラーをダウンロードしてインストールするだけです。
  2. Reapackのインストール
    インストール方法(及びReapackの使い方)はこちらをご覧下さい。
  3. js_ReaScriptAPI Extensionをインストール
    Reapackにデフォルトでこの機能のリポジトリは登録されているので、リポジトリ登録は必要ありません。メニューの [Extensions>ReaPack>Browse packages..] から、"reascript api"といった名前で検索すれば見つかるので、これをインストールします。
    Reapack_ReascriptAPI
  4. ReaImGuiをインストール (Theme Editorで必要)
    これもReapackにデフォルトでこの機能のリポジトリは登録されているので、リポジトリ登録は必要ありません。メニューの [Extensions>ReaPack>Browse packages..] から、"reaimgui" 等で検索して出てくる候補の中から [Category] がAPIになっている [ReaImGui: ReaScript binding for Dear ImGui] をインストールします。
    Reapack_Install_ReaImGui
  5. Global Samplerをインストール
    Reapackで以下のURLをリポジトリ登録(メニューから [Extensions>ReaPack>Import Repositories...)して、Reapackの[browse packages]から、"global sampler"といった名前で検索すれば見つかるので、これをインストールします。
    https://raw.githubusercontent.com/Bird-Bird/ReaScript_Testing/main/index.xml
    Reapack_GlobalSampler

Global Samplerの使い方

Global Samplerを使うには、更に以下のセットアップが必要になります。

  1. 録音したい場所(Monitoring FX)にGlobal SamplerのJSFXをインサート
    REAPERのメニューから [View>Monitoring FX] でMonitoring FXのFX Chainウィンドウを表示します。ここに以下のJSFXを挿入すればOKです。
    JS: Global Sampler [BirdBird ReaScript Testing/Global Sampler/BirdBird_Global Sampler.jsfx]
    Monitoring FXの設定はREAPERに保存され、REAPERを再起動しても残っているため、初回のみ設定すればOKです。
  2. Global SamplerのGUIを表示する
    Action Listを表示(メニューから [Actions>Show action list...])して、以下のActionを実行すればGUIが表示されます。
    Script: BirdBird_Global Sampler.lua

あとは何か音を再生するとGlobal SamplerのGUIに波形が記録されますので、その範囲をマウスドラッグで選択し、選択した範囲をArrange Viewにドラッグ&ドロップすれば、選択範囲の波形がItem化されます。

GlobalSampler01
↑ 録音した波形からItemを作成している様子


REAPER起動時にGlobal SamplerのGUIを起動する方法

Global SamplerのGUIはREAPERを落として再起動すると自動的に再表示・・・はされません。なので、毎回自分で上記のActionを使って表示する必要があります。

ただそれでは面倒なので、REAPERが起動する際に実行するActionとして登録してしまいましょう。この登録機能は上記でインストール済みのSWS Extensionにあります。やり方は以下の通りです。

  1. Action Listから前述のGlobal SamplerのGUIを表示するActionの、Command IDをコピーします。Actionを右クリックして [Copy selected action command ID] でコピー出来ます。
    GS_CopyActionID
  2. Action Listで以下のActionを実行して、出てきたダイアログに上記Command IDを貼り付けてやればOKです。
    SWS/S&M: Set global startup action

これでREAPER起動時にGlobal SamplerのGUIを表示するActionが実行されるので、毎回GUIが表示されるようになります。

ちなみにこのREAPER起動時Action実行を解除するには以下のActionを実行すればOKです。

SWS/S&M: Clear global startup action

このGUIはREAPERのDockerに入れられる作りになっているので、REAPERのメインウィンドウの上下左右の場所にくっつけておくことも可能です。


Global Samplerの波形表示部をカスタマイズするTheme Editor

Global Samplerの波形表示部を右クリックすると、[Carbon]や[Rainbow]などのテーマを選んで表示テーマを切り替えられます。
GS_SelectTheme

また、このテーマの色設定を行うTheme Editorがあり、以下のActionで起動できます。

Script: BirdBird_Global Sampler Theme Editor.lua

GS_ThemeEditor
  • 一番上のリストがテーマ選択。
  • Background
    背景色や外枠の色設定。
  • Waveform
    波形描画色設定。[Rainbow]にチェックを入れると虹色表示になる。
  • Writer
    右に移動していく波形書き込み位置(縦線や軌跡)の色設定。
  • Selection
    波形を取得するときにマウス左ドラッグで選択した範囲のオーバーレイカラー設定。

有料版のRolling Sampler

RollingSampler

Global Samplerは更にパワーアップして、Rolling Samplerという有料版が販売されているようです。

こちらはまだ使ったことがないのですが、スタンドアロン版があったり、常時録音しておくバッファの長さを変えるなどの便利なオプション機能がいろいろついているようです。


おまけ

REAPERではオーディオだけでなく、MIDIキャプチャ機能で過去にMIDIキーボードで弾いていたMIDI演奏データを復元することが可能です。以下のページにまとめてありますので、ご興味ある方はご覧になってみて下さい。