REAPERで新しいプロジェクトを作成するとデフォルトのプロジェクト設定が読み込まれますが、プロジェクトを作るたびに設定し直したりしていないでしょうか?
毎回設定するのも面倒なので、好みの設定にしてデフォルトとして保存しておくと楽になります。
プロジェクトデフォルト設定の変更
プロジェクトデフォルト設定を変更して保存する手順は以下の通り。
- まずはきれいな状態で始めるため、全てのプロジェクトを閉じて初期状態にします。REAPERのメインメニューから[File>Close all projects]で全てのプロジェクトを閉じます。
これで現在のプロジェクトデフォルト設定が読み込まれた状態なので、ここから好みの設定に変えていきます(オススメの設定項目などは後述)。 - メインのToolbarにある[Project settings...]ボタンをクリック(もしくは[Alt + Enterキー])して、Project Settingsウィンドウを表示。
- もろもろ設定を好みのものに変更。
- Project Settingsウィンドウ右下の [Save as default project settings] ボタンをクリックして、プロジェクトデフォルト設定を保存して完了。
案外ここで見落としがちなのですが、実はProject Settingsウィンドウの設定以外にも記録される設定があります。どの程度の範囲のものが記録されているか全部は確認できていませんが、例えばメインのToolbarにあるSnapやGrid設定のON/OFF状態なども保存されているようです。

ほぼ必須の設定項目
以下では設定を変えておくとよさそうなものについて書いておきます。
メディアファイル保存パス

[Media]タブ > [Path to save media files]
プロジェクト内で使われるwavファイルなどのメディアファイルがコピーされる場所(録音やGlueなどで作られるファイルなども軒並みここに置かれることになります)を指定できます。デフォルトだと何も記述されていなくて、プロジェクトファイルと同じ場所に全部置かれて散らかることになるので、フォルダ名を指定しておきましょう。
相対パスで指定しておけば、プロジェクトファイルの場所からの相対でフォルダが自動的に作成されるようになるので便利です。

↑ Media保存用のフォルダがプロジェクトファイルの場所に自動作成される
メディアファイルインポート時にコピーするか

.wavファイルなどのメディアをプロジェクトにインポートした時に、プロジェクトのローカル(前述のメディアフォルダ)にファイルをコピーしてそこを参照するようにするかどうかを選べます。
これはプロジェクトファイル毎に設定してもよいのですが、グローバル設定であるPreferences側に設定をしてそれに準拠させるようにデフォルトのまま(Use global preference (copy media to project path))にしておきます。
REAPERのメインメニュー [Options > Preferences...] からPreferencesウィンドウを表示し、 [Media]ページで [Copy imported media to project media directory] でコピーするかどうかを設定します。

チェックしておくとよさそうな設定
必須ではないけど知っておいて損はなさそうなもの。
録音用の予備出力先パス

[Media]タブ > [Secondary recording path]
REAPERでは録音時のファイル出力先を、メイン(primary)、予備(secondary)、その両方、から選ぶことが出来ます(この指定はトラックの録音アームを右クリック>[Track recording settings...]で行える)。
ここではこの予備(secondary)のパスを指定します。ただし、絶対パスのみ有効なようなので注意。
恐らくですが、メインで録音していたファイルやそのドライブに異常(容量使い果たしなども?)が起きた時にも、別のドライブに予備で録音しておけば安心という感じのものでしょうか。音声収録などガッツリと録音作業をするような人は、予備の録音ドライブを用意してそこにも同時に書き出しておくといったことをしてもよいかもしれません。
録音時のファイルフォーマット指定

[Media]タブ > [Recording]
録音時の音声ファイル形式を設定しておくことができます。レンダリング時のフォーマット指定方法とほぼ同じなので、ここではフォーマットそのものについて細かく説明しませんが、WAVの設定は意外と興味深い点があるので補足しておきます。
- Write BWF('bext') chunk + Include project filename in BWF data
これらはwavファイルに現在のプロジェクトのファイルパスを入れておいてくれるというもの。後でどのプロジェクトファイル使用時に録音されたかが分かります。 - MarkerやRegionの情報を含むかの指定
これを例えば [Markers + regions]に指定してやると、録音時に録音カーソルが既存のMarker/Regionをまたぐと、そこにMarker/Regionの情報(厳密にはMediaCue情報)も入れてくれるというものです。レンダリングの時は普通に使っていましたが、録音時にもこの情報を入れられるというのはちょっと盲点でした。やりようによっては後からでもプロジェクト上の正確な位置関係が分かるようになるので、何かに使えるかも。
↑ 録音した直後。Marker/RegionのMediaCueが埋め込まれていることが分かる
他にもやっておいた方がいい設定を思いついたりしたら追記していこうと思います。
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