Media Explorerなど素材管理ツールでサンプルを試聴していると、素材そのものを試聴するだけでなく、エフェクトをかけたりしたらどうなるかまで確認したくなることがあります。Media Explorerにはこれをサポートする機能がありますので、今回はそれをご紹介します。
トラックへのルーティング
Media Explorerのトランスポートコントロール右側に[ROUTE]と書かれた黒いボタンがあることにお気付きでしょうか。これをクリックすると、Media Explorerからの音声をどのデバイスに流すかを選択できます。スピーカーやヘッドホンなど出力先を変えて聞き比べるのも楽に出来そうですね。
この選択肢最上部にある [Play through selected track] を選んでやると、REAPERのアレンジビューで選択したTrackを通して音声を再生出来ます。Trackに挿入されたFXやVolume設定等もそのままかかるため、そのTrackで再生したらどんな音になるのか即座に確認が可能です。
いろいろなサンプルを切り替えて試聴しつつそれらに合わせてFXを作りこむといったことも、実際にサンプルを配置する前に出来ますので、結構便利です。
ちなみに、音声ファイルについては上記のとおりなのですが、他の種類のメディアだとそれぞれ動作が異なるようです。以下それらについても触れておきます。
MIDIファイルの場合
前回の記事で少し触れましたが、MIDIファイルも任意のFX(VSTi等)を通して再生確認が可能です。選択したTrackに例えばMASSIVEなどのVSTiが挿入されていれば、普通にその音源で音が鳴ってくれます。
ただし音声ファイルの場合とは扱いが異なり、[Play through selected track] の設定とは関係なく、常に選択されたTrackを通して再生が行われるようです。
惜しいのはMIDIプレビュー中にTrackの選択を切り替えても、切り替えた先のTrackに再生が切り替わったりはしないところでしょうか。面倒ですが、一旦プレビューを停止して、再度プレビューすると新しく選択されている方でMIDI再生が行われます。とはいえ、これでも十分便利ですね。
また、1つのTrackのFXに複数のVSTiを入れておいて、そのうちの1つだけをチェックボックスでONにするように切り替えてやれば、MIDIプレビューを継続しつつ音色を切り替えてチェック、なんてことも可能なので、自分の用途としては全く問題なしです。
動画ファイルの場合
動画はプレビュー出来ますが、ちょっと扱いが特殊なようで、[Play through selected track]に設定しても選択Trackに音声が流れたりしませんでした。Video Processorも試しにTrack FXとして挿入してみましたがそれも効果ありませんでした。まぁ動画は再生できるだけでも御の字ということで。
今回はMedia Explorerのルーティング設定を使ったプレビュー機能を紹介しました。
音声やMIDIなどのメディアファイルを、選択Trackを通して再生出来るだけでかなりいろいろと応用が利きそうですよね。シンプルな機能ではありますが、これもREAPERを使う上でMedia Explorerのアドバンテージと言えそうです。
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