REAPERの動画エフェクト、VideoProcessor(以下VP)の続き。
まずは簡単に使えて効果が分かりやすいプリセットを紹介していきます。
※2019/10/23追記:REAPER v5.97以降でのPreset名を併記
ズーム・パン : Track opacity/zoom/pan
※REAPER v5.97以降のPreset名: Basic helpers: Track opacity/zoom/pan

動画の画像を上下左右に移動・ズーム・回転させることが出来ます。 不透明度設定を小さくすることで、次のTrackの動画と薄く重ねることも可能です。
パラメータをエンベロープで動かして、自分なりのトランジションを作るのに便利そうですね。
用途としては、ぱっと思いつくものだけでもいろいろありそう。
・不透明度(opacity)を動かして、次の動画Itemとのトランジション
・同様にトランジションでズームや回転など他のパラメータと組み合わせる系
・地震的な表現で絵をガタガタ揺らす
・ズームやパンの組合せで2Dレイアウト的に動かす
などなど...
ズーム等を使用する際には、filter=1にしてやると多少ボケますが画像の荒れ具合が軽減されます。
また、X offsetなどで画像を移動しても、その背景に次のTrackの動画Itemの絵が表示されたりはしないようです。
イメージオーバーレイ : Image overlay
※REAPER v5.97以降のPreset名: Overlay: Image overlay

上記の[Track opacity/zoom/pan]と似ていますが、操作している動画Itemの背景に次のTrackなどにある動画の画像が表示されます。
また、X offset, Y offsetの動作もzoomと合わせて使ってみると動き方が異なることが分かります(zoomを小さくして画像を縮小し、X offsetをグリグリ動かしてみると分かりやすい)。
水平方向ワイプ : Horizontal wipe
※REAPER v5.97以降のPreset名: Transition: Horizontal wipe

動画の画像を水平方向に徐々に表示していって動画をトランジションするのに使うやつです。
[wipe pos]が 0 で画像が消えた状態、1 で完全に表示した状態となります。
Matrixクロスフェード : Matrix crossfade
※REAPER v5.97以降のPreset名: Transition: Matrix wipe

グリッド分割してあちこちが徐々に消えていくようなトランジションに使えるやつです。
[fade pos]が 0 で画像が完全に表示された状態、1 で完全に消えた状態となります。
ズームブラー : Blitter feedback
※REAPER v5.97以降のPreset名: FX: Blitter feedback

たくさんの画像がズームしながら薄く重なることでブラーのような効果がかかります。
[rotation]で回転させることもできるので、不思議な感じの効果を作ることもできます。
360°パンナー : Equirectangular 360 panner
※REAPER v5.97以降のPreset名: Panoramic: Equirectangular/spherical 360 panner

動画の画像を、カメラを囲む球体にマッピングして指定した方向を見られるような効果です。
[fov]で視野角、[yaw][pitch][roll] で方向を指定します。
上図は視野角を大きくして、見上げるような方向を見ている感じです。
今回は主にトランジションなどに使えるような画像変形を行うプリセットを紹介しました。
次回は別の種類のプリセットを取り上げていこうと思います。
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