Falcon

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オーディオプラグイン等の記事まとめ(随時更新)

初稿:2022/05/23 00:42 - 最終更新:2023/08/13

AudioSW

Melda Production、UVIなどのオーディオプラグインや各種ソフトウェア関連記事も増えてきたので、探しやすいようにまとめておくページです。

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UVI Falcon:マルチアウト設定

今回はFalconの音声出力をマルチアウトさせる方法を書いておこうと思います。

マルチアウト設定方法

Falconではマルチアウトの設定が出来るのですが、この設定がPart、Layer、Keygroupそれぞれで行うことが出来るようになっています。設定はFalcon左側パネルのLISTタブで行えます。

Partで出力先を指定する場合はPARTに並んでいるパラメータの[Output]を変更すればOK。
FalconMOut_Part01

LayerやKeygroupで出力先を設定する場合は下の方にあるLAYER(S)やKEYGROUP(S)で設定を行います。そこに既に作ったLayerやKeygroupとそのパラメータが並んでいるのですが、このパラメータの列で[output]というものがあります。表示されていない場合は、パラメータ名(nameとかかいてあるところ)の部分を右クリックすると表示パラメータ項目メニューが表示されるので、そこから[output]を選択して表示します。
FalconMOut_DispOutput

あとはLayerやKeygroupの[output]を[Main Out]から[Out 2]などに変更してやれば、音声出力先が変わります。DAW側でInstrumentのマルチアウト設定を行っていれば、それぞれ指定したTrackなどに音声が出力されるはずです。
FalconMOut_OutToDAW


マルチアウト指定時のルーティング

まずマルチアウト設定での[Main Out]についてですが、これに設定されているものはFalconの既定のルーティング(Keygroup>Layer>Program>Mixer>Master)に沿って処理が行われて、メインの出力から音声が出力される流れに乗ります。

[Main Out]以外の[Out 2~17]に出力設定したものは、そこからFalconの外側に音声を出力し、それ以降のFalconの既定の音声処理には流れません。つまりKeygroupで[Out 2]などに設定すると、そのKeygroupの音声はLayer以降には流れないということになります。

でもちょっと裏技というか、TREEタブで表示できるAux1~4に音声を流してやれば、KeygroupなどからFalcon外に音声を出力しつつもProgramに音声を受け渡すことが可能だったりします。まぁそこまでルーティングに凝るシチュエーションがあるかどうか分かりませんが、知っておいて損はないです。
FalconMOut_AuxSend
↑AuxバスでProgramへ音声をSend



なにやらマルチアウト出力を指定できる場所がいくつもありますが、どの階層から出力するのがベストとかいうことはありません。上記のような音声信号の流れを考慮して、どこからFalconの外にマルチアウト設定するのが自分の意図に最も合っているか選択しましょう。


UVI Falcon:Effect Rack

今回はFalconのEffect Rackを紹介します。

Effect Rackとは

FalconのEffect Rackは簡単に言うと、複数のエフェクトチェインを作ってまとめて1つのエフェクトモジュールとして扱えるものです。必要なパラメータだけをEffect Rack Macroとして表示も可能で、複雑なエフェクトチェインをコンパクトにまとめるのに適しています。

基本的な仕組みは次の通りで非常にシンプル。

  • Effectのチェインを複数作れる
  • 入力波形はすべてのチェインを通って並列に処理され、最後に足し合わされて出力

Effect Rackを使用すると、以下のようなエフェクトを作ることが出来ます。

  • パラレル処理
    複数のチェインを使ってパラレル式のエフェクトが簡単に作れます。
    FalconER_PXpander
    ↑プリセットにあるParralelXpander
  • マルチバンド処理
    Crossover Filterを使ったマルチバンド処理を作成することが可能です。マクロで複数のチェインのクロスオーバー周波数を動かすセットアップが面倒なので、プリセットTemplateにある[2 Bands Chain]や[3 Bands Chain]を使うと楽です。
    FalconER_MultiBand01
  • MS処理
    プリセットにMaxMSというMS処理を使ったMaximizerがあります。プリセットTemplateにある[MS dual chain]を使えば一からMS分離系のエフェクトを作成する事も可能です。
    FalconER_MaxMS

他にもアイデア次第で特殊なエフェクトを作れるかもしれません。チェイン数も特に縛りがないようなので、CPU負荷が許す限り追加していけます。


Keygroupにインサートする場合の注意

Effect Rackに限ったことではありませんが、Keygroupでは利用できるエフェクトに制限があります。例えばDelayやSparkVerb、Modulation(Chorus等)など、挿入出来ないものが結構あります。恐らくVoice毎に処理すると重くなりすぎてしまうなどといった問題があるものは使えないようにしているのだと思われます。
FalconER_KGEffect01
↑KeygroupのEffectは所々グレーになっていて使えないものがある

ところがEffect RackをKeygroupに挿入する場合、GUIの操作の上ではEffect RackのChainに何でもエフェクトを挿入出来てしまいます。ただしエフェクトが挿入出来ても動作はしないようなので注意。Keygroupで使えないものは動作しないので、本来そのEffect Rackのセッティングで実現しようとしていた効果とは違ったものになってしまう可能性があります。

まぁKeygroupのインサートエフェクトで無茶すんなよ、ってことですかね。処理負荷無視(当然諸々理解した前提)でなんでもかんでも挿入出来たらそれはそれで面白い効果が作れそうなので、ちょっと期待したんですが致し方なしですね。


Effect Rack MacroとGUI

Effect Rackが独自のMacro(Effect Rack Macro)を持てることについては少し触れましたが、これはいわゆる音色のINFOタブに表示されるものではなく、Effect Rackモジュール自体に表示されるもののことです。Effect Rack内のエフェクトの調整用に表に出しておきたいパラメータだけを表示出来るので、自作のEffect Rackを後で使うのが容易になります。
FalconER_Macros

また、Effect Rack Macroとして表示しているノブなどの配置を自由にいじることも可能です。[Ctrl + E]で編集モードが切り替わります。プリセットにあるFuzz4などはGUIもきちんと作られていますね。背景も画像ファイルをドロップして画像を表示出来るので、好きなようにデコれます。
FalconER_EditMode
↑EditModeに切り替えた状態

再利用するために自作したEffect Rackが出来たら、GUIも整理して後から使いやすいようにしておきたいですね。


Edit画面の整理にも役立つ?

FalconのEDIT画面でエフェクトを沢山挿入する場合、数が多くなりすぎると画面に収まりきらなくなります。端のエフェクトをクリックしていけば最後まで見ることは出来ますが、それが煩わしくなってくるようであれば、Effect Rackを追加してそこにある程度まとめてしまうのも一つの手です。

ただし、EDIT画面で直接個別のEffectを弄れなくなるので、便利になるかは使い方次第といったところでしょうか。エフェクトをEffect Rackに一括コピーするのであれば、EFFECTタブを表示して、Multi FXのコピペ機能を使うと便利です。
FalconER_MultiFXCopy



Effect Rackは工夫次第で結構いろいろなことが実現出来るので、是非使ってみて下さい。一見難しそうに見えるかもしれませんが、Falconのマニュアルに簡単な1ページのチュートリアルがあるので、それをやってみるだけでも概ね使い方が掴めると思います。


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