FX

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REAPERでFX(プラグイン)のデフォルトプリセット設定

普段VSTなどのプラグインで毎回のように使うプリセットがある場合、プラグインの起動時に自動的に選択して欲しいと思ったことはないでしょうか? 「毎回同じような設定してるなー」と感じたら、省力化のためにデフォルトプリセットを検討するいいタイミングかもしれません。

プラグインによってはデフォルト設定を変えられるものもあるとは思いますが、それが使えるかはプラグインやメーカーなどによってまちまちです。 REAPERにはこのデフォルトプリセットを記憶しておく便利な仕組みがありますので、それを紹介します。


プラグインの状態をデフォルトプリセットとして保存する方法

デフォルトの設定としてプラグインの現在の状態を保存するには、FXウィンドウ上部にある[+]ボタンをクリックして [Save preset as default...] を選ぶだけです。ここでプリセット名を好きなように設定すれば完了です(ここでは「MyDefault」に設定したとします)。

DefPreset_Save
DefPreset_SaveName
↑ デフォルトプリセットとして保存(好きな名前を指定)

DefPreset_Load
↑ 次回プラグインを読み込んだらデフォルトプリセットがあらかじめ設定されている状態に

デフォルトプリセットの解除方法

ぱっと見ではデフォルトプリセットを解除するメニューがなさそうですが、デフォルトプリセットとして設定したプリセットを削除することで、解除することが出来ます([+]メニューの [Delete preset])。

DefPreset_Clear

もしプリセットの設定を残しておきたいという場合は、別の名前でプリセットを保存しておくと良さそうです。


(上級者向け)設定ファイルメモ

プリセットやデフォルトプリセットの割り当ては以下の設定ファイルに記述されているようです。これらはREAPERのリソースフォルダにあります。

  • プリセット設定関連
    (REAPERリソースフォルダ)/presets以下
  • デフォルトプリセット割り当て設定
    (REAPERリソースフォルダ)/reaper-defpresets.ini

ほとんどの人はこれらを手動でいじる必要はありませんが、トラブルシューティングの際には役に立つかもしれません。

REAPERでFXマルチアウトTrack自動作成

NIのREAKTORやKONTAKT、UVI Falcon、ドラム系Instrumentなど、プラグインから各種パートの楽器を個別にオーディオ出力できるプラグインが多数あります。また、MXXXなどのようにFXでもマルチアウトが可能なものも存在します。今回はREAPERでこれらのようなマルチアウトを扱えるFX(VST・VSTiなど)の一般的な設定について説明します(プラグイン個別の設定には触れません)。

MultiOut_BM03

また、本記事ではTrack間のAudioルーティング設定およびTrack内部のFXチャンネルルーティング設定が当たり前のように出てきますので、そのあたりをご存じなければ以下の記事などを参考にしてみて下さい。




FXからのマルチアウトTrackの自動作成

REAPERではマルチアウトが可能なプラグインについては、FX一覧で出てくる名前に (XX out) もしくは (XX→YYch) といった表記が出てきます(後者はXXin→YYoutという意味)。

FXMultiOutable

とはいえ、表記がなくても自分でマルチアウト設定可能なプラグインもある(VST3版MXXXなど)ので、上記の表記がなくてもマルチアウト可能な場合があったりします。それらプラグインの仕様はそれぞれのプラグインのマニュアル等を確認して下さい。

マルチアウトTrack自動生成方法

マルチアウト可能なFXについて、その出力を個別のTrackに出力(センド)したい場合、以下の手順で出力先Trackを自動生成出来ます。

  1. マルチアウト出来るFXをTrackに挿入
  2. 挿入したFXをFXChain上で選択し、右クリックから以下のメニューを選択
    Build multichannel routing for output of selected FX...
    MultiOut_BM01
  3. Trackを自動生成する旨の確認ダイアログが表示されるので [はい(Y)]
    MultiOut_BM02
    この時「Could not get channel info for effects (are they multichannel?)」といった表記が出てTrack作成出来ないという場合は、FX出力チャンネル数が2outという状態になっているので、それよりも多くのチャンネルをTrackに持たせて(4ch以上にするなど)やり、FXからも4ch出力が出来る状態がFX Chanel Matrix上で確認できればうまくいくと思います。
  4. あとは個別のFX(プラグイン)のマルチアウト設定が適切であれば、個別のTrackに音声が流れるようになっているはずです。
    MultiOut_PlayBM01
    (※例えば上記の画像の例で出しているUjam Beatmakerだと各楽器の出力を[Individual]にプラグイン上でセットする必要があります)

ちょっと難しめの話(よく分からなければスキップでOK)

ちなみにこのマルチアウト用Track間ルーティングで注意すべきところは、FXChainの個別のFXから直接別のTrackに音声が送信されている訳ではないという点です。あくまでFXが使っているTrack内のチャンネルが別の新規Trackにルーティングされるというだけです。

FXChainで複数のFXを挿入(順にFX1,2とする)しそれらのFXが同じオーディオチャンネルを共有している場合(要するにFXを挿入しただけの状態で、どちらも1/2チャンネルを使っているという場合)を考えてみます。この時、FX1を右クリックして上記操作で別の新規Trackに音声を出力しても、そこに送られるのはFX1→FX2を通った結果の音声になります。要するにFX1の位置での音声を抜き取れるという訳ではなく、あくまでTrack間のルーティングを自動設定してくれるだけ、という感じです。


REAPERの強力なFXフィルタリング(FX一覧の絞り込み)

REAPERでVSTを検索するのに便利なFilter機能をご存じでしょうか?
今回は膨大なプラグインを持つあなたに便利なTipsを紹介します。


FX Filter機能

FX Filter機能はFX一覧に表示されているFXをキーワードで絞り込むための機能です。

基本的な使い方

Add FXウィンドウに付いている[Filter]というテキストボックスにキーワード(任意の文字列)を入力すれば、それにマッチしたFXのみが一覧に表示されます。右側の[Clear filter]でフィルタをクリアできます。

FXFilter01

複数のキーワードを指定した場合、それらを全て含むFXのみが表示されるようになります(いわゆるAND検索)。

FXFilter02

より条件を絞り込むための指定方法

このFilter機能にはより細かく条件を絞り込む機能として、デフォルトのAND検索以外に OR / NOT の条件指定も可能になっています。また、括弧で囲むような条件指定も出来るので、やりたければ結構複雑な条件式を記述できます。

このへんは説明するより例を出していった方が分かりやすいですね。

まず何も指定していない状態がこれ。
FXFilterEx01

OR条件指定でVideo ProcessorとJSFXを表示(OR検索用のORは大文字必須)
[Filter] Video OR JS:
FXFilterEx02

括弧でまとめてNOT条件指定追加で逆の条件にしてみる
(NOTは大文字必須、括弧の前後もスペースが必要
[Filter] NOT ( Video OR JS: )
FXFilterEx03

且つ、compが付くものは除外
[Filter] NOT ( Video OR JS: ) NOT comp
FXFilterEx04
といったように、どんどん条件を追加していくことが出来ます。

括弧や空白をキーワードに入れる場合はダブルクォートで囲めばOK。
[Filter] "JS: G" OR "out)"
FXFilterEx05

頻繁に長い条件式を記述するということはないにしろ、NOTやORを少し使うだけでもプラグイン一覧をより自分の思ったものに近い状態に近づけられるので、覚えておくと役に立つのではないかと思います。

ちなみにAND指定は省略してきましたが、明示的に指定することも可能なようです。
[Filter] Rea AND Comp
FXFilterEx06


プレフィルタリング設定

Preferences(メインメニューの [Options>Preferences...]かCtrl+P)を表示して、[Plug-ins]ページを見ると、[Only show FX matching filter string]という設定があります。
PrefPlugins_FXFilter01

ここにあらかじめフィルタリングしておきたい条件式(書き方はAdd FXウィンドウのものと同様)を記述しておくことで、Add FXウィンドウではデフォルトでその状態が表示されることになります。要するに不要なFXをあらかじめ除外するのに使える訳です。

「このプラグイン、インストールはしてあるけどしばらく使うことはないのでFX一覧には表示しないでおこう」といった場合に指定しておくとよいかもしれません。他にも「VST3系だけを表示したいのでVSTやVSTiは隠す」などいろいろ応用が利きそうです。

あと、この設定を行ったらAdd FXウィンドウでF5を押すかメニューの[FX>Scan for new plugins]でFX一覧のキャッシュを作り直してやる必要があるので注意。


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